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∮ Performer,Singer & Songwriter,Kanafu Marie(カナフ マリエ)のブログです♪

by kanamarie

その痛みに喜んで耐えられる、真実一路の夢は輝く



一旦”こう”と決心したり、覚悟した事でも、また様々な葛藤が心に起きて、このまま進んでいいのかどうか、迷う時がありますよね。そしてまた、苦しみ、もがきます…。
私も昨日、そういう状況に陥りました。
(“音楽の夢”に関しては、迷ったことはないけれど・・・。)

そんな時、”それ”(迷っているもの…事柄や人間関係であったりします)が本物であるかどうか、私なりの見極め方があるのですが

*”それ”は継続される(つづいていく)ものなのかどうか

*”それ”は誠実で、謙虚な姿勢であるのかどうか

*そしてそこに、“愛”は、果たしてあるのかどうか

という事です。


昨日、ふと思い出したことがありました。

理世(まさよ)ちゃんというmarieの学生時代のお友達のことです。
私とは、”ライバル”同士…。
何のライバルかというと、”書道”の、です。

当時、県下で、彼女とはいつも1位2位を争っていました。
“争った”というよりは、いつも彼女が特選、私は準特選、という順位。
優秀作品が掲載される月刊雑誌には、いつも右側に彼女の作品が、左側に私の作品が載せられていました。

「また理世ちゃんだ…。字は、私の方が整っているのに…」
と、選考結果を不満に思った事もありました。

---彼女の父親は有名な書道家だったのです。


そんなある日、理世ちゃんが顔を真っ赤に腫らして登校して来ました。

「どうしたの!?その顔!!」
私は駆け寄って、泣きながら尋ねました。明らかに、誰かに殴られた跡でした。
その時、理世ちゃんはうつむいて、こう言ったんです。

「理世が悪かったの…。理世が至らなかったから…、お父さんに…」

「え!?お父さんに殴られたの!!??どうして!??」

「名前を、細筆で書いてしまったから…」

「え?」

「してはいけないことをしてしまったの」

「名前を…細筆で…って、名前は細筆で書くんじゃないの???」


私には最初なんの事だかさっぱり訳が分かりませんでした。

普通、課題が与えられて、課題を太筆で書きます。
その横に、自分の名前を書きますよね?
彼女が、それを細筆で書いたところ、(みんな当たり前のように細筆で書くものです)
それを書道家の父親に見付かってしまい、ほっぺたを引っ叩かれた、というのです。

彼女の父親の教えはこうです。

”書は、魂を込めて書き上げる。その魂のこもった同じ筆で、作者の名前も書くものなのだ”と。

筆を変えてしまっては、一枚の半紙に書く意味が無い。
名前は、作品を書いた太筆の先で、書くもの、、、なのだそうです。


その日、私は帰宅して父(故人)に、そのことを伝えました。

そうしたら、marieの父は、理世ちゃんの作品を眺めながら
「素晴らしい!この子の字は素晴らしい!!」と、感動して泣き出してしまい、
その脇でmarieの母親が、「可哀想に、女の子なのに、可哀想に…」
と、また一緒に泣き出してしまう有様、、。
(感動するとすぐに泣くのはどうやら血筋のようです、、^^;)

「“書”というものに対する姿勢が、お前とは違いすぎる」
と父が言い、
「全くその通り。」
と、その時に書道をやめる決心をしたのを覚えています。



昨日、色んな過去の出来事が走馬灯のように過り、もう一旦”流した”筈の葛藤や苦しみ、不条理な出来事などが心を覆って来た時、私は
理世ちゃんの言葉を、思い出したんです。

---「理世がいけなかったの」

・・・・・その時に流していた涙の美しかった事も・・・。



この道を、歩み続けられるかどうか、
この愛を、貫けるものなのかどうか、
あなたを、信じていけるのかどうか、


そこにあるのは、現実や相手の状況じゃないんだ。

”それ”が本物であるのかどうかは、

その痛みにどれ程耐えていけるか、謙虚にへりくだって、100% 受け入れることが出来るのかという

”自分自身”の姿勢が全てなのだと。



理世ちゃんは今ではきっと、素晴らしい書道家になっている事でしょう。


書道では彼女には敵わなかったけれど、その頃、marieのピアノの鍵盤にも指先からにじみ出た血の跡が染み付いていました。



“音楽”の夢は、絶対に誰にも負けない。

私も輝くために、もう少し頑張ろう。理世ちゃんみたいに、謙虚になって。


”あなた”にも、感謝しています。





今日も来て下さってありがとうございました…。
こんなお話を聞いて下さり、心から嬉しく、有り難い気持ちで一杯です。

感謝を込めて・・・


marie




その痛みに喜んで耐えられる、真実一路の夢は輝く_d0031078_7232786.jpg
『I'm Going All The Way』-by Sound Of Blackness

--”Ground Beat系の曲を2000曲くらい聴きなさい”と、中原ディレクターが贈って下さった。
この曲は最高!
やっぱりゴスペルへと道は繋がる。




-----必要なものは、与えられる。

後は天に任せて、リラックスして、今日も前に進もう。-----
by kanamarie | 2006-09-10 06:56 | 想いはkanaらず通じる