65歳でピアノをはじめた巨匠、LEON WARE(リオン・ウェア)
2005年 08月 30日メロウ大王リオン・ウェアは、何かをやろうとする時、決して「無理だ」という台詞を口にしたことがありません。
リオン・ウェアは、この世の中で、ネガティヴな事を、最も嫌う人物なのです。
私には、実は、まったく言葉が喋れない時が、あるのです。
その障害は、まだ、音楽だけでは生活出来なくて(今もそうなのですが)アナウンサーの仕事をやらせて頂いていた頃にも、度々訪れました。初めてそうなったのは、もう、20年も前のことです。
ある日突然、その病気は、私に襲いかかります。
決して思い出せない、記憶が戻りそうになった時に・・・。
リオン・ウェアに、弟子として付いてからも、何回かその障害は訪れました。
だけど、大王はそんな私に、決して
「シンガーになる夢を諦めろ。」
とは、言いません。レコーディングの最中であっても、
「ダメだ、、出来ない、、」
とは、言わないのです。
「もう少し、待とう・・・。」
・・・・・そう、言うのです。
リオン・ウェアは、ピアノやキーボードを演奏しますが、それは、子供の頃からの独学でした。
今、大王は、正式にピアノを習い始めたのです。
そして、こんなことを言っていました。
「不思議だな・・・。俺は・・どうして今まで、初めからやり直してみようと思わなかったのかな?
毎日が本当に楽しいし、もう、煙草にも手が行かなくなったんだよ!!体調もすごくいいし、とても、いい気分なんだ・・・」
と、、、頷きながら・・・。
「先生!最近どうしてそんなに、健全なのですか?」
と、無邪気に質問したら、一言
「おまえだよ。多分・・・」
と、答えて下さいましたが、、、それは、、、照れ隠しなのでしょう。(笑)
もう、半年くらい前になるでしょうか。
やはり、言葉が出なくなった私は、それでも大王の声が聴きたくて、
そして、電話をしてしまった事がありました。
もちろん、声が出ないので、何も言えません。
リオンは、電話に出た途端
「Kanafu!!!おまえか!!??」
と、言いました。
「うー、、、あー、、、」
という、私のサイン?を聴いて大王は、
「いいんだ!Kanafu,..黙って今から俺が話す事を聴くんだ!いいか?」
と言って、そして、続けました。
「・・・・・今、ロスは朝だ。俺は、いつもの様に、朝の海を眺めに来ている。俺の目の前には今、海が広がっている。キラキラして輝いている。今日はいい天気だ。そして、この海の遥か向こうに一隻のボートを見つけたんだ。
そのボートの船体には,一体何て書かれていたと思う?」
「・・・・・」
大王は、少し間を置いてから、こう答えました。
「"LADY K"と、書かれてあったんだ。
・・・そして、俺は、おまえの事を考えながら、ずっと、海を見ていた。そしたら、今、おまえから、電話が来た。
・・・・・俺がどんなに喜んでいるか、分かるか? --"LADY K"--・・・」
そして、電話を切る前に、
「Thank you, "LADY K"......!!!!!」
と、一言・・・言ってくれました・・・。
---昨日はダメでも、今日は出来るかも知れない。
---今日はダメでも、明日は出来るかも知れない。
生きている限り、”もう、遅い”なんていう事は、ひとつも、何も、ないのだと、
"LADY K"は今、大王と共に、実証しようとしているのです。


きっと・・・、、こんな風に・・・。