花束のひと(12) --1本の赤い薔薇のひと--
2007年 03月 24日みなさま
今日もここに来て下さって本当にありがとうございます…!
あぁ…。
なかなか……
なkana?です…(泣)
ま、仕方無いでしょう^^;;;?(謎)
ブログは先に進みましょう〜♪
読んで下さいネ!
本当にありがとうございます…。
パリでは、学生アルバイトをしながらアリアンス・フランセーズに通い、シャンソンやジャズを学ぶ…はずの毎日でしたが、
体が弱く、日本での主治医に無理矢理許可してもらったような渡仏でしたから、パリでも働くのに精一杯で…、
しょっちゅう、倒れてしまい、
体調的には、大変危険な状態が続きました。
母からは結局、私がパリにいる間、一円のお金も送ってもらえず、約束は果たしてもらえませんでした。
だからバイトをしないと、暮らして行けなかったんです。
でも、日本にいる時のように家族のために毎月何十万ものお金をもう作らなくてもいいわけで、
私は、自分一人の事さえ考えていれば良かったので、
それまでの事を思うと天国だったし、充分楽でした…。
気持ちの中で、寂しいものはいっぱいいっぱい…ありましたが…。
そんな私に、
パリで、遂に恋人が出来てしまったんです。
“しまった”と言うのは…
その時の私の罪悪感でした。
I川さんに対してではなく、それは、てらちゃんに対してでした…。
(そういう面では、かろうじて?正常??だったのかも知れませんね・・・^^;;;?)
marieのパリの恋人は、S田さんという日本人です。
彼は、marieのバイト先の先輩で、日本人なのにフランスのセジュールや労働許可証を持っているくらい、
フランス語が堪能で
ソムリエの資格もある、真面目な日本の男性です。
本当に毎日、仕事ばかりしているような人でした。
バイト先でしょっちゅう倒れるmarieに、最初はめちゃくちゃ冷たく、厳しい人でしたが、
ある日、貧血で倒れて寝込んでいる私に、赤ワインと、トマトと、おにぎりと、プリンを届けて下さったのです。
---パリの人は、
風邪を引いて熱を出したり寝込んだりすると、キャッフェに行ってそこの手作りのプリン(フランス語では”クレーム・キャラメル”)を買って来たりするんです。
プリンは、卵とミルクで作るでしょう?
だから、栄養が満点なんですよね。^^
でも、お家で作るのは大変だし、時間もかかるから…
それで地元の人は、近所の美味しいキャッフェに行ってそれを買って来るというわけなんですネ。
S田さんもmarieのために、
キャッフェに行って、今まで一度も買い求めた事がない”クレーム・キャラメル”を買い、
自分のアパルトマンで、お湯を入れてふやかすと出来上がるご飯におにぎりの素を混ぜて、おむすびを握ってくれて…
赤血球の数値が低く、いつも倒れるmarieに、赤い血が蘇るように、
”赤ワインと、赤いトマト”を買って、
持って来て下さったのです・・・・・(涙)
私が貧血で倒れる度に、いつも、いつも、それを持って来て下さったのです…。
それで、いつの間にか…。
S田さんは、てらちゃんや I川さんという存在がいる事を十分承知の上で、私の側にいて下さったような・・・
なんだかそんな感じでした…。
きっと、ぎこちなかったと思います…。
日本で言う、兜町、のような場所(証券取引所)がパリにもあるのですが、その近くに
"Savoy"(サヴォイ)という名の、結構有名なライヴハウスがあるんです。
marieのパリでの本格的なライヴ活動は、そこから始まることになります。
最初のステージで歌った歌は、『Georgia On My Mind』でした。
この曲は、その当時のmarieの18番です。(苦笑、本当に苦笑…、、。)
その当時は、私は、”自分はこの歌を上手く歌えている”…と思っていたんです。
若さ故、というヤツですね…^^;;;
marieはこの歌を独特の歌唱法で歌います。
それは、大阪の千日前のある場所で、知る人ぞ知るあるジャズマンから昔教わったシャウト歌唱法なんです…。
その人には、ジャズやソウルの一拍の音符の中には、3連符(ルルタ、ルルタ、の”タ”にアクセント)が隠されている事も教わりました。基本的な事なのですが。
(スティーヴィーの歌を例にとってみると、分り易いです。)
そこで仕込まれた?marieの『Georgia On My Mind』は、
日本では、結構何処で歌ってもそれなりには?評価??されてはいたのです…。
(その当時は、ですよ^^;;)
ですから、パリでも絶対に大丈夫だと思っていたんです。
パリを甘く見ていたんですね…。(パリだけではないのでしょうが…)
以前このブログでも少し書いたように、その時、
私が歌い出すと同時に、会場にいた大勢の人がゾロゾロと…お店を出てしまったんです・・・。
ものすごく、ショックでした…。
歌いながら、
”え? え? どうしてなの…?”
と思いながらも…
途中で止めるわけにもいかず、何とか最後まで歌い切った時には、
たった、7人の観客しか…そこには残っていなかったんです・・・。
残って下さった7人の方から、精一杯の拍手を頂いて…
お辞儀をして、ステージを離れようとしたその時、
S田さんが、どこで買って来てくれたのか…
marieに赤いバラの花を一本…渡してくれて、そして、こう言ってくれたんです…。
「感動したよ……。
最後まで良く歌ったな・・・」
・・・(涙)
そして、最後まで聴いてくれた一人の女の子が私にこんな事も言ってくれたんです…。
彼女もまた、ジャズシンガーの卵です。
「あなた、大物になれるわよ!
でも、
サルヴァトーレ・アダモは初舞台でトマトを顔に投げ付けられて、
マレーネ・ディートリッヒはパリでは唾を吐きかけられたのよ!
それを考えたら、まだまだかもね!(笑)」
この、パリでの初ライヴのときのS田さんと彼女の言葉、
苦い経験の中の、ちょっと甘くてしょっぱい思い出です…。
NYの初ライヴとは本当に対照的な、これもmarieにとっては、財産の一部ですね・・・。
S田さんは、marieが日本でデビューする時には、必ずライヴに駆け付けて、その時のように赤い薔薇の花を一本ステージで歌う私に渡して下さると約束してくれました。
今年、marieのファースト・コンサートに赤いバラの花を一本持って来て下さっている
背の高い、仲村トオルさんにそっくりの人がいたなら、
・・・それはもしかしたら…marieのパリの恋人S田さんかも?知れません(笑)
今日は情緒不安定なため、ちょっととりとめのない文章になってしまいました。ごめんなさい…。
読んで下さってありがとうございます!
S田さんという恋人が出来た事を、marieは I川さんに伝えました。
次は、そこから書きますネ。
また読んで下さい〜♪
感謝と共に
marie